<一休さんと五行>
 「世の中は 起きて稼いで 寝て食って 後は死ぬを 待つばかりなり」。
この句は一休宗純和尚の辞世の句とされております。この句には五行の理が組み込まれております。実際にはインド発祥の五大ごだい(地・水・火・風・空)が五行(土・水・火・木・金)に相当します。
「起きて」は、起立=立つ=建つ=五行の木、「稼いで」は、労働=行動=五行の火、「寝て」は、睡眠=五行の水、「食って」は、食事=五行の土、「死ぬ」は殺=五行の金となります。これは人間の五本能を五行で表しております。木は守備本能で「起きて」を起立性目まいと捉えると朝起き上がる時におこる発作は風木=肝木(肝風内動)の目眩(めまい)と捉えます。そのため血流を良くする「複方霊黄参丸」+「小柴胡湯」を使います。
 「稼いで」は労働=行動ですから、エネルギー代謝(発熱量)となります。火は熱を伝えるので「伝達本能」となり燃えさかる炎のような愛情などの感情となります。「火の活動=エネルギー代謝」が弱い人(理性的で冷静で色白の人、ウツ症などで行動力が弱い人)には「複方霊黄参丸」+「当帰四逆加呉茱萸生薑湯」を常時服用させます。
 「食って」は、食欲を表わし引力本能ですから脾胃の働きが弱っている人、血液が少ない人、胃腸が弱くて下痢症、色白で疲れやすい人、消化不良で低体温の人には心と腎の気を補う事と併せて心と腎の中間に位置する脾・胃の気を奮い立たせます。「複方霊黄参丸」や「レオピンファイブ」+「人参湯」を常服させます。
 「寝て」は、睡眠=五行の水です。五行の水は五臓の腎(副腎・脳・髄・骨)などになりますから、原始本能の睡眠は生長に欠かせません。そのために「寝る子は育つ」と云われているように、子供の睡眠は生長発達に欠かせません。特に就眠の時間帯は亥から寅の刻を含む時間帯つまり、午後9時から翌午前5時までの8時間はたっぷりと睡眠をとる必要があります。
 夕食後にテレビやゲームなどで脳が興奮すると、なかなか眠りに就けず睡眠が中断されます。これが脳神経の発達を大きく阻害させます。「長く眠れない」「深く眠れない」とグダグダ悩んでしまったり、心配で心配で不安がこみ上げてくる人などはストレスから脳内の扁桃体からコルチゾンが分泌されこれが海馬を損傷するので記憶力が低下したり睡眠障害になります。
 なかなか眠りに就けない人には交感神経が興奮しているので、酸棗仁湯製剤の「ホスロール」を、低体温で睡眠が浅く熟眠出来ない人には命門の火を補い体温を上げる鹿茸製剤の「霊鹿参」+「八味地黄丸」を用います。
グダグダ悩んで脳が疲れて不眠になってしまった人は「脳活性」や「霊鹿参」「エナック錠」で精神疲労を回復させます。
 子供は自由にのびのびと動き回るので、これは五行の火になります。一か所でじっとしていることが出来ません。ですから入学式などでもじっとしていられません。これを知性(五行の水)が制御します。水剋火の相剋の理で知性が欲求を抑えます。ですから子供は知恵がつくたびに賢くなり意志強固の人格が形成され耐忍行為など我慢強くなります。五行の水は学習などの「習得本能」となります。
多動性、集中力が無い、衝動性などの症状がある多動性障害(ADHD)などの発達障害がみられる子供などには「能活精」+「六味丸」などで腎精を補い、睡眠習慣を改善する事で知能も発達して辛抱強く賢い子に成長します。

<五行の金と自己犠牲>

五行の金は方位では西になり、五行の木の東と正対します。東は太陽が生まれるので生とし、西は太陽が沈むので殺とします。東は時間が生れる所なので木の芽生えとし原因とします。西は時間が経過して行くので結果とします。五行の金は攻撃本能で金の象意は「性と死」です。西洋では「エロスとタナトス」と云われます。西洋占星術の第八室(ハウス)は「セックスと死」です。奇しくも洋の東西で同じ約くくりになりますが、生物が命いのちを受けて、活動して、食べて、寝て、生殖して死んでゆきます。カマキリのメスが交尾中にオスを食い殺してゆくさまは、まさに金の象意です。繁殖を終えて種しゅを残して死んでゆく世代交代となりサケなども川を遡上して交尾して産卵後にボロボロのホッチャレ(死骸)となって朽ち果ててゆく行為には、活性酸素(五行の金)が関与しているとも云われております。
 大きな成果を得るには犠牲が必要となります。試験に合格するためには勉強の時間を増し遊ぶ時間を削って時間を配分します。この成果と犠牲は共に五行の金に配当されます。
 金銭・時間・労働・奉仕・自己犠牲などです。自己犠牲とは「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあり」と云う喩えの如く自分の命を捨てる覚悟があってこそ初めて窮地を脱して物事を成就することが出来るのです。病気にかかった場合にも医者任せや他人任せではなく、事の次第をよく把握して覚悟を決めて(決心)取り組むことが病気を治す近道となります。
自分を大事にと思って、我がに執着していては、膠着状態のまま時間だけが過ぎて行き、なかなか道は開けてきません。自分可愛い人(モンスター予備軍の性格)や、自己の価値観に固執(偏執)している人や犠牲や金銭を惜しむ人(吝嗇りんしょく=ケチ)には、道が開けずに窮地に陥ったままで物事が成就出来ません。一見ムダとも見える人生行事にお金を使う事で運気も開けてきます。

<生活習慣病の治療には生活習慣の改善(体質改善)が必要>

病気に罹ったならば「クスリを1服飲んで一発で速効で治す」などドラマの世界や如何にも効き目が有りそうなテレビCМなどを思い浮かべますが、現実はそう上手には運びません。むしろ治療のタイミングが遅れて手遅れになっていたり、手術や放射線治療の後遺症に悩まされていたりしていてツライ・クルシイ・不安など悩みが止めどもなく湧いてきます。元気な時・健康な時に何もせずに身体のメンテナンスを放置してきたからです。「体は日々衰える」「今より若くならない」という現実に即して身体メンテナンスとしてのキョーレオピンや霊黄参・電解カルシウム・ビタエックスなどの滋養強壮剤を使って予防養生されることをお奨めします。
製薬会社も患者さんの側も、生活習慣を見直して予防と養生を心がけするよりも、画期的な新薬を使って一発で病気を治したいという願望がありますが、新薬には副作用のリスクも大きく効果を得る以上に身体を損耗させてしまいます。昭和の漢方医学界の巨星である「大塚敬節」先生は「うたかたの如く 消えゆく新薬に 命を託す人 あわれなる」とこれでもかとばかり華々しく登場して十数年で短さで消滅して行く化学薬品に翻弄されて行く患者の生命のはかなさを嘆いております。
このように自然の中から作られたキョーレオピンや漢方薬で予防と養生をコツコツ積み重ねてゆく事が生活習慣の改善(体質改善)となって行きます。