おせち料理は

新年を祝う薬膳料理

   

明けましておめでとうございます。
お正月と云えば、門松を門に飾って春を迎え入れます。
門松は竹を三本ハスに切って、これを梅に見立て松を添えて荒縄で締め込みます。
松竹梅、揃った縁起物のお飾りです。
では、どうして竹が三本なのでしょうか?
五行の法則では、一を水・北・冬・黒・鹹味とし、二を火・南・夏・赤・苦味、三を木・東・春・青・酸味、四を金・西・秋・白・辛味、五を土・中央・土用・黄色・甘味とします。また易経では竹を東・春の正象とするので、竹が三本で春を表し東向きの門に飾る事で、春の気を迎え入れる(迎春)事になるのです。松は霊が宿る処で祖先の霊を迎え入れる処になります、能舞台の鏡板にも大きな枝ぶりの松の木が描かれておりますが、これも祖先の霊を宿す処を表しております。
冬の季節は黒い食べ物で腎気を補うことが肝腎なので、正月のおせち料理に入っている黒豆(黒大豆)を食する事は大変、理にかなっております。
また黒大豆は非常に優れた解毒薬になります。毒キノコや笑い茸・フグ・馬肉・牛肉を食べて中毒した時に黒大豆を一握り鍋に入れて濃く煮出し、この濃煮汁を飲ませると解毒になります。黒大豆が無ければ普通の大豆の濃煮汁でも構いません。

 

黒豆と昆布の甘煮 4人分

 材料
1. 黒大豆          1袋(200g)   
2. 砂糖(中ざらめ)     100g     
3. 昆布            10cm角 1枚    1cm幅で切りそろえる
4. 水飴            大さじ2杯 


 作り方
1. 黒大豆1パックを大鍋に入れ水で良く洗って1晩水に浸しておく。
2. 弱火で4〜5時間煮てから砂糖(中ザラメ)を入れ1時間煮てから昆布を入れる。
3. 黒大豆が、ひたひたに、煮つまってから水飴を入れて煮つめて仕上げる。

 アドバイス
  豆を煮る時に塩を加えると塩味が効いて砂糖の量を少なく出来ますが味が下品になります。
 白砂糖は味が淡白になるので、中ザラメ糖で味にコクを出します。水飴を仕上げに加える事で黒豆の味に艶が出ます。昆布の鹹味を加える事で、味に深みが出て便秘を改善して、腸をきれいにしてくれます。