冬至の日に一陽来復を

祝う薬膳料理

   
       

 平成25年は12月22日(日曜日)が冬至になります。冬至とは一年で夜が一番長い日です。漢方では昼間を陽、夜を陰とするので、一年で陰が最も長い一日となります。そして陰陽は互いに勢力を争いながら、お互いを交替させて行きます。これを陰陽消長と呼びます。陰が極大に達した時(冬至)に微小な陽(一陽)が生まれ、生長して陽が極大に達した時(夏至)に微小な陰が生まれます。これが一年を通して繰り返されます。
 冬至の日の夜半に陰が極大に達し、その瞬間に微小な一陽が生まれます。これを「一陽来復」と呼びます。寒い冬の冬至の日に暖かい陽が再びやって来るという事で、正月を迎える事と同じく大変おめでたい祝事なのです。
 「冬至の日に南瓜を食べる」意義は、冬の陰が極大の時に、陽を象徴する南の呪物の南瓜を食する事は、夏の暑いときに冬の呪物の冬瓜を食べる事と同様の考えです。柚子も南を象徴する呪物です。また天帝(太一)を祀る時に、小皿を3枚並べ中央には酒、左側には鰹節、右側には塩を盛って北面して祀ります。

 

       

カボチャとエビの蒸し焼き 柚子餡かけ 4人分

 材料
  カボチャ         1/2個  4等分に切る
  赤エビ          4尾
  三つ葉          1把    根を切り、5cmの長さに切りそろえる
  削り節          1パック
  柚子           1個    皮を薄くそぎ、1mm幅に千切りする
  ヒガシマルうどんスープ  2袋
  日本酒          50ml
  葛粉           小さじ4杯 器に水50ml入れて溶かしておく。


 作り方
1. 蒸し器にカボチャの皮を下にして入れ、凹部に三つ葉を敷き、柚子の千切りを少々載せ、赤エビの腹を下にして載せ15分程加熱して蒸し上げる。
2. 小鍋に柚子千切り少々、水150mlと日本酒50ml入れ、ヒガシマルうどんスープ2袋入れ加熱する。
3. 煮立ったら、溶かした葛粉をかき混ぜながら小鍋に入れ透明になるまでかき混ぜ加熱して柚子餡かけを作る。
4. 白いお皿に海老載せカボチャを盛り熱々の柚子餡をかけてカツオ節を載せて出来上がり。

 アドバイス
 南瓜・柚子・赤海老は陽の呪物、塩・酒・鰹節は天帝へのお供えの呪物となります。