蒸し暑かった猛暑が続き、九月になっても夏バテと呼ばれる残暑疲れで身体が火照って重だるくなっております。これは熱疲労などと云われ、夏の暑邪が身体の中に入り込んで居座っているためです。この様な時には、この季節の旬な野菜の「冬瓜」を食する事で身体にこもった熱を体外に排泄させましょう。
夏に獲れる瓜が何故「冬瓜」トウガンと名付けられたのでしょう、これは真冬の冬至に食べる「南瓜」カボチャと同様に、呪物として季節に食される物と考えられます。つまり真夏の暑い盛りに冬の名前が付いた瓜を食べると邪熱を排泄させて身体に良い、真冬の冬至に呪物として冬(北)の正反対の南の名前が付いた瓜(南瓜)を食すると、運が開け身体が壮健になるという、呪い的な意味合いで食されたと考えられます。
冬瓜は漢方的に甘・微寒、肺・大腸・小腸・膀胱の熱を冷ます働きがあります。又ビタミンCやカリウムを豊富に含むので、血糖値や血圧を下げたり、尿量を増加させ、体内にこもった邪熱を取り去り暑さで昂進した新陳代謝を正常に戻します。また冬瓜に含まれるタルトロン酸は炭水化物が脂肪に変わるのを抑える効果があるのでダイエットにも効果的です。
この様に晩夏から初秋にかけて、夏の名残りの邪熱を追い出す為に「冬瓜」を食すると良いでしょう。
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