食物繊維たっぷりのサツマイモで

腸を元気に美しく

   

 中南米の熱帯地方が原産の「さつまいも」は江戸時代、元禄の頃、薩摩の国(鹿児島県)に渡来しました。
それで、「さつまの国のイモ」から「サツマイモ」と呼ばれるようになりました。
サツマイモには食物繊維がジャガイモの2倍以上も含まれ、イモ類の中では一番です。また、切り口からにじみ出る白い乳汁は「ヤラピン」という成分で、便を緩くする働きがあり、便秘の改善や大腸がんの予防に役立ちます。この他、ビタミンC、ビタミンEや老化防止効果があるβカロテンや抗酸化作用があるポリフェノールなどが豊富に含まれております。
 サツマイモは電子レンジなどで急速に加熱すると、加熱時間が短いために本来の甘みを味わうことが出来なくなります。石焼きイモなど時間をかけてじっくりと加熱すると、サツマイモに含まれる「アミラーゼ」という酵素がデンプンを糖化させ甘味のある「麦芽糖」に変えてくれるので、とても美味しくなります。
 石焼きイモや蒸かして食べても美味しいのですが、食物繊維が多いため消化吸収が遅く「胃もたれ」「胸やけ」などが起こりやすく、高齢者などが咽喉にイモをつまらせてしまったり、誤嚥下の原因となったりします。
 今回は、ノド越しをなめらかに、消化を助け、美味しく栄養のバランスが良いスイーツ仕立てにしました。


サツマイモのコンポート 4人分

 材料
 サツマイモ        2本      400g
 パイナップル(カット)  1/4個    100g 
 レーズン         1パック   80g
 バター          小さじ2杯  10g
 赤ワイン         2カップ   400ml
 オレンジキュラソー   大さじ2杯  20ml
 砂糖(ザラメ)      1カップ    200g

 

 作り方
1. サツマイモを水洗いして皮をきれいにする。
2. 6〜7センチの厚さに輪切りにする。
3. 大き目の鍋に水2〜3カップ(400〜600ml)入れ、サツマイモを円柱状に並べる。
4. 中火でフタをして30〜40分煮る。
5. サツマイモが煮えたら、赤ワイン2カップ、パイナップル100g、レーズン80g、バター10g、
砂糖(ザラメ)1カップ、オレンジキュラソー大さじ2杯入れ、弱火で20分程煮て出来上がり。

 アドバイス
 サツマイモを赤ワインとザラメでシロップ煮(コンポート)にする事で、汁っぽくなり咽喉の通りが良くなります。更にバターの脂が加わる事で滑らかさがより良くなります。また、パイナップルに含まれる消化酵素の働きで胃の運動を活発にして、「胃もたれ」などを防いでくれます。
 温めて器に盛りシナモンパウダーを振掛けると更に美味しくなります。