秋の七草のクズは紫色の花を咲かせ、クズの根はデンプン質をたくさん含み、その根は「葛根」(カッコン)と呼ばれ、「葛根湯」などの漢方薬の原料として使われたり、葛餅、葛切り、などの食用に供されたりしております。
クズの根の有効成分はダイゼインと呼ばれ、薬理作用は、感冒や急性炎症に解熱薬として、特に項背部が強張り、頭痛や鼻づまりなどの発散作用。
項背部の筋肉のコリ、五十肩、腰痛、足腰の筋肉が痙攣を緩和する筋弛緩作用。胃腸風邪などで、お腹をこわして下痢が続く時の下痢止めなどの、止瀉作用などがあります。また、酒の毒を消す作用があるので、正月に酒を飲み過ぎて体調がすぐれない時などにも良いです。
特に寒の入りを迎えて寒さが厳しくなり、足腰も冷えて、肩こり、腰痛、筋肉痛がひどい時に身体を温め筋肉の強張りを弛めてくれます。
薬膳としては、葛粉に生姜やナツメ、シナモンなどの香辛料を加えた葛湯を飲んでみたり、葛粉を溶いてとろみをつけた 「吉野あん仕立て」と呼ばれる汁物が良いでしょう。
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